「K-1 WORLD GP 2008 FINAL」の“感想”

2008年12月8日 5:58

DREAM.6 ミドル級グランプリ2008 決勝戦 [DVD]“悪魔王子”によってK-1史上最低最悪の結末で幕を閉じた、12月6日(土)開催「K-1 WORLD GP 2008 FINAL」の“感想”





▼オープニングファイト(1):K-1ルール/3分3R
× タケル vs 洪太星 ○
 3R判定3-0 ※30-27、30-27、30-27。2R、タケルはパンチ連打でダウン2あり>


▼オープニングファイト(2):K-1ルール/3分3R
○ 野田貢 vs 高萩ツトム ×
 2R2分49秒、KO ※右ストレート、3ノックダウン。高萩は右ヒザ蹴りでダウン2あり


野田の圧勝だったそうで。
来年のジャパンGPにも期待が持てそう。


▼第1試合 トーナメント準々決勝戦 第1試合:K-1ルール/3分3R延長1R
× ピーター・アーツ vs バダ・ハリ ○ 
 2R1分39秒、TKO ※レフェリーストップ


リスクを最小限に抑え勝つことを考慮して
バダ・ハリが圧力と手数で押し切って勝つものだと予想していたんですが、
実際は間合いを取りながらもアーツに圧勝。
分かり易く豪快だった20世紀のK-1vs進化した新時代のK-1
の象徴的な試合だったと思います。
ただ、アーツがここで終わるとは思えません。
来年のアーツがMr.K-1としてどのような選択をし、
新時代へのうねりへ立ち向かうのか期待です。


▼第2試合 トーナメント準々決勝戦 第2試合:K-1ルール/3分3R延長1R
○ エロール・ジマーマン vs エヴェルトン・テイシェイラ × 
 3R判定2-0 ※27-27、29-27、28-27


テイシェイラの進化っぷりは凄まじい。
元々K-1でも使えていた印象のあるローは当然としても、
間合いのコントロールやパンチテクの成長っぷりは、
場面によってはパンチでエロジマンを押していました。
残る最大の課題はガード面ですかね。
ただテイシェイラならその課題も難なくクリアしそうで
K-1でどのように進化するのか、今後も非常に楽しみ。
一方、そのテイシェイラに勝ったエロジマンも当然素晴らしく、
今回のWGPに出場した選手の中で最も若い22歳にも関わらず
パワー、パンチテク、キャラクターwが既にトップクラス。
フジにはエロジマンのキャラクターをもっと評価してもらい、
出来れば試合の他に入場シーンも流してもらいたい。


▼第3試合 トーナメント準々決勝戦 第3試合:K-1ルール/3分3R延長1R
○ グーカン・サキ vs ルスラン・カラエフ × 
 3R判定3-0 ※30-28、30-27、29-28


「空気読めよ」なんて意見が一部のファンから挙がっていますがw
この試合はサキサイドの戦略勝ち。
今後もルスランがWGPで勝ち上がりたいと思うなら、
「空気読めよ」って主張するようなファン層に萎えられても、
パンチによる速射砲に大砲や蹴りを加えてもらうしかないでしょう。


▼第4試合 トーナメント準々決勝戦 第4試合:K-1ルール/3分3R延長1R
○ レミー・ボンヤスキー vs ジェロム・レ・バンナ × 
 3R1分46秒、TKO ※ドクターストップ


レミーの安定感はバツグンで、固めるところは固め攻める時は攻め、
バンナにウィークポイントがあったとは言え
進化している強烈なミドルでフィニッシュ。素晴らしい。


▼第5試合 リザーブファイト(1):K-1ルール/3分3R延長1R
× チェ・ホンマン vs レイ・セフォー ○ 
 3R判定3-0 ※30-27、30-28、30-28


セフォーが勇敢に攻め続け、ホンマンに圧勝した模様で、
対格差を考慮するだけでもセフォーは素晴らしい。
ただ、リザーブマッチで判定決着だったせいか
地上波では放送されなかったのが残念。


▼第6試合 リザーブファイト(2):K-1ルール/3分3R延長1R
× ポール・スロウィンスキー vs メルヴィン・マヌーフ ○ 
 1R2分26秒、KO ※左フック、2ノックダウン


予想していたこととは言え、階級差がある上
スロウィンスキー相手にココまで一方的に勝ってしまうとは・・・・。
この一戦で、マヌーフらのため、-85kgあたりに
K-1ライトヘビー級を設立してもらいたいと、より一層望みたくなりました。


▼第7試合 トーナメント準決勝戦 第1試合:K-1ルール/3分3R延長1R
○ バダ・ハリ vs エロール・ジマーマン × 
 3R2分15秒、KO ※右ストレート。


荒削りで、バダ・ハリのジャブを食らいまくってしまったエロジマンでしたが、
バダ・ハリ相手にあれだけ応戦しダウンも奪っていますから
エロジマンのタフさとパンチテクとメンタル面は本物です。
今後はエロジマンvsアーツ、バンナ、レミー、ホンマン、シュルトさんあたりを見たい。


▼第8試合 トーナメント準決勝戦 第2試合:K-1ルール/3分3R延長1R
× グーカン・サキ vs レミー・ボンヤスキー ○ 
 2R0分53秒、KO ※右フライングミドルキック


経験、体格の差でレミーの圧勝。
そして、フライング系=ハイってイメージが強かったことを利用した
あのフィニッシュは凄かった。
今後のレミーの対戦相手は、間合いが開いてフライングを狙われた場合、
今まで通りのハイ限定ではなくミドルにも気をつけなければないわけですから、
レミーのフライング攻撃は今後より効果的になるでしょうね。


▼第9試合 トーナメント決勝戦:K-1ルール/3分3R延長2R
× バダ・ハリ vs  レミー・ボンヤスキー ○ 
 2R0分53秒、失格 ※悪質な反則行為によりバダは減点1→失格


固いガードに逃げ足も速いレミーに対してフラストレーションを溜めてしまうことは
理解できますし、バダ・ハリの行為についてカタルシスを感じたファンもいた模様ですが、
K-1はルールある競技であり、その行為を行った舞台が
K-1ファンが最も注目し、一般視聴者への最大のアピールの場で、
世界中の全K-1選手が目指す頂であったことも含めればまさに最低最悪の結末です。



<総括>

決勝のあの瞬間以降を除けば、K-1として素晴らしすぎる大会だったと思います。
だからこそ決勝のあの瞬間以降が非常にもったいなかった。

・・・・と思った反面

登り詰めた世界一を決する最高の舞台で暴走してしまったバダ・ハリ、
瞬時に状況を把握し判断した結果(一部のファン曰く)演技をしたレミー、
突如舞い込んだ晴れ舞台でイキイキする角田、
若干暴走気味だったものの一貫して厳格なコメントを繰り返す魔裟斗、
誰よりもパニック状態に陥った谷川EP、
バダ・ハリが起こしたありえない現実に号泣してしまった西山マッキー、
西山マッキーを慰める紀香嬢。(+全ての元凶東原亜希w)・・・・

当然バダ・ハリの暴走とレミーの演技(?)はいただけませんが、
ラスト10分は、選手や出演者の各々の個性が爆発していて正直言って面白かったですw
その衝撃は、K-1の放送が終了した後、
その日スタートした新ドラマ「赤い糸」を見たんですが、
その「赤い糸」がどんな内容だったかあまり記憶にないくらい集中できなかったほどでしたw



残るは、バダ・ハリに対してFEGが下す処分と視聴率待ち。

バダ・ハリの処分は、今回のバダ・ハリ並みか
それ以上に悪質で酷い反則を過去に行ったことがある
武蔵、ベルナルド、サップ、アビディ、モンターニャへの当時の処分から考慮すると、
ギャラの半額~全額没収に約半年のK-1への出場停止処分が妥当なのかなぁと思います。
(一部の前例と比較すると、この処分でも厳しすぎる処分に思えるから困るw)
ちなみに処分に関しての魔裟斗の提言は、アレはアレで問題だったと思います。
ペナルティーを与えなければならないことを提言するのはいいんですが、
そのペナルティーの具体的な内容をテレビ中継内で発してしまったことは
ちょっと無責任で暴走に近いかな。

そしてバダ・ハリ本人には、下された処分を真摯に受け止め反省してもらい
“プロ”として今後何をすべきなのかを考慮し、
バダ・ハリの周囲の方にはバダ・ハリをサポートしてもらいたいです。
王者クラスの実力がある選手がこれだけ明確な“悪”を露呈してしまった以上は、
K-1ファン、他の選手、主催、一般視聴者、テレビ局、スポンサー、
そして何よりバダ・ハリ本人(と思いたい)の全ての人々の願望は、
今後、今回のようなことを二度と起こさない“悪魔王子”の更生ストーリー一つだけw


視聴率に関しては、これはもうどっちに転んでいるのか想像できないですね。
もしプラスに働いたのであれば、アシストしたと思われる「赤い糸」の視聴率にも注目。
K-1中継に囁かれているネガティブな噂を悪意ある印象操作にするためには、
13%越えを果たしてもらいたいところ。

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